出会いは別れの始まり








プロローグ雲を覆すほどのキラキラと輝いた朝 二人は目が覚めた。
互いの手を繋ぎ合い、一緒に蒼い草の海を駆けていく。
まだ幼さを持つこの頃の二人にとって、この時間はとても貴重なものだった。


「わあ蝶々!蝶々!」

  蒼い瞳をした長い金髪にウェーブがかかった少女は、
大きくて色鮮やかなアゲハントが自分の目の前の上を飛んでいるのを見ると
小さな手と腕を伸ばし嬉しそうに追いかけている。
その少女の後ろを、少女と同じ幼い少年が追いかけている。
楽しくて楽しくて、疲れや時間さえも忘れていたあの頃…
大きな薔薇のような花が沢山落ちている中を駆けていった後
その花を咲かせていた木に咲いている花たちは

悲しそうに二人を何処か遠い目で見ていると、風に吹かれて散っていってしまった。
















まるで二人の間が引き裂かれるかのように